占いに携わるものとして放っておけないものの一つに「占いジプシー」があります。
占いジプシーとは、占い結果に満足できないことで、次々に様々な占いの館、占いサイト、つまりは占い師を渡り歩いてしまう人のことを言います。
今回は、この占いジプシーが出来てしまうメカニズムと脱出方法(やめる方法)について書きたいと思います。
占いジプシーが出来てしまうメカニズム
占いジプシーが出来てしまうメカニズムは、単純なものです。
占いに来てくださる方というのは、自分なりの答えを持っていることがほとんどです。
もちろん、100%分からないので占いに頼った方もいますが、たいていの方は自分の中の解を補強したくて占いを利用する場合が多いです。
表面上は「片想いの相手とうまくいくか?」という質問(相談)だったとしても、実は以下の2つのどちらかの答えを持っている場合が多いです。
- その相手とはうまくいかない気がする。「相性が悪い」と言われてきっぱり諦めたい
- その相手とはうまくいくと思う。ついに運命の相手と出会ったと思っている。「両想いです」と言われて安心したい
こういう答えを持っている場合に、逆のことを言われたら嫌ですよね。
占いをある程度信じてくださる方しか占いには来ないですから、「信じているものに裏切られた」状態になってしまいます。
ですから、逆に「占いによって、占いの結果を上書きしたい」という欲望にかられます。
占いを信じているわけですから、このままいくと予言が実現してしまいそうな感じがしてしまうんですね。
こうなってしまうと、占いジプシーの誕生です。
逆の答え(当初に自分が思っていた答え)が出るまで、延々と占いの館、占いサイト、占い師を転々とすることになります。
占いジプシーに意味はあるか
一般に、占いジプシーは悪いこと、と捉えられています。
しかしながら、占いジプシーになったことで占いの結果が変わるのなら、占いジプシーにも意味がありそうですよね。
しかしながら、占いジプシーになっていいことはありません。
なぜなら、あなたの望まない結果になる可能性を「確定した未来」かのように言い切るような占い師は、未熟な可能性が非常に高いからです。
もちろん、ちゃんと鑑定した結果、お客様が望まない結果になることはあります。
しかしながら、それは未来の行動によって変わります。確定した未来ではないのです。
相談者の行動まで見込んで、確定した未来だけを占える占い師はいません。
いるのなら、連れてきてほしいくらいです。
どんなに当たる占い師でも8割程度ですし、その8割でも未来を変えようと動く人がいれば変わりえます。
占いは「今の情報」から読み取れる「未来の結果」を見るものだからです。
今現在(=鑑定時)に、全ての情報が揃っているわけではありません。
なぜなら、「今」と「未来の結果」の間にはまだまだ時間がありますよね?
その部分まで多重に見込んだ占い結果を出すのは至難の業です。
というか、無理です。
極論を言えば、凄腕の占い師が「あなたは明日病気になる」と言ったとしましょう。
しかしながら、行動によりこれを外す方法はあります。
あなたが今日自殺すれば、占いは100%外れます。
これは超がつくほどの極論ですが、行動によって占い結果が変わることの例としてはわかりやすいのではないでしょうか。
占いの結果というのは、行動で変わる。
だから、力のある占い師は「励ましのため」に「肯定的なことを言い切る」ことはあっても、「否定的なことを言い切る」ことはありません。
なぜなら、力のある占い師なら未来が確定していないことを知っており、確定していない悲劇を言い切っても誰も幸せにならないからです。
力のある占い師であれば、あくまで「アドバイス」や「示唆」にとどめるはずです。
もちろん、相性が悪いとか、別れる可能性が高そうだということも「伝え方を考えたうえで」伝えはしますけどね。
というわけで、占いの結果が良くなかったから「行動をする」のは正解(のうちのひとつ)です。
しかしながら、占いの結果が良くなかったから「また占う」のは無意味なのです。
精神的な安心感が得られることは必ずしも否定しませんが、また同じことを言われてしまうかもしれません。
逆のことを言われたからと言って最初の占いが無効化するわけでもありません。
占い師としてお金儲けができるチャンスを捨ててしまってはいけないのかもしれませんが、はっきり言いましょう。
占いジプシーは百害あって一利ある程度です。(その一利とは一抹の安心感です)
他の方法のほうがいいと思います。ここからご紹介しましょう。
占いジプシーをやめる!脱出方法とは
占いジプシーをやめる方法はいくつかあります。
占い師としておすすめ出来る方法を3つお教えしましょう。
他のおまじないや開運法に頼る
まず、他のおまじないや開運法に頼る、というのがあります。
一番簡単で普及しているのは、神社仏閣へのお参りですね。
これも立派な開運法であり、おまじないです。ほとんどの人が知っている方法にもかかわらず、あまり開運法という自覚を持っている人が少ないです。
しかし、効果は大きいですよ。ご先祖様の墓参りなどもいいと思います。
近くの神社でお賽銭を投げて、祈ってきてください。
きちんと手水舎(ちょうずや)で手を清めるのを忘れないこと。
手水舎というのは、お参りにいく途中にある柄杓(ひしゃく)が置いてある場所です。これです↓
あとは、お守り(タリスマン)なども有効です。
神社で買ってもいいでしょうし、有名な「立春大吉」や「アブラカダブラ」のお札・護符などを自作するのもいいでしょう。
幸運のお守りの中には、昔から伝えられている実際に効果のあるものもあります。
悪い占いを信じない
「これを本職の占い師が言うか!」という感じだと思いますが、悪い占いを信じないというのも有効だと思います。
ネガティブなことだけを言ってアドバイスもない、というのはハッキリ言って占い師失格です。
占いは未来を視るためにあるのではなく、未来を視て相談者の役に立つためにあるのです。
ですから、ネガティブな占いはアドバイスとセットであるべきです。
「あんた、その人とうまくいかないよ」だけでは、その占いに何の意味があったのか分かりません。
そういう占い師の予言が当たるのは「偶然当たる」もしくは「貴女が信じることでプラシーボ効果的に当たる」の2パターンです。
前者は仕方のないことですが、後者は悔しいですよね。
「この人とはうまくいかないんだ…」と思うことで、無意識にそれに沿った行動をとってしまい、結果として当たってしまう、というパターンです。
こういった「自己成就的予言」は避けましょう。
力のない、ネガティブな占い師の予言を的中させてしまうなんて悔しいじゃありませんか。
悪い占いは、信じない。これに限ります。
自分で占えるようになる
占いジプシーになってしまうような方は、占いに相当詳しい方も多いです。
可能ならば、自分で占えるようになったら一番納得がいきますし、力のない占い師に占ってもらうよりは圧倒的に良いと思います。
本音を言えば、占いは「解釈」が重要ですから、第三者的立場でやることにも意味があります。
本人だと、占いに「希望的観測」を入れがちですからね。
しかしながら、自分での占いが無意味かと言えば、そんなことはありません。
ある程度経験を積んでいれば、ある程度きちんと占えます。
ですから、占いジプシーでお金が続かない、などひどいことになっているのであれば、自分で占えるようになることも軽減策の一つだと思います。
私自身、大きな運命の分かれ目に来たと感じたら自分で易を立てることにしています。
占いジプシーをやめる!脱出方法のまとめ
本日は占いジプシーをやめる方法について書いてきました。
- 他のおまじないや開運法に頼る
- 悪い占いを信じない
- 自分で占えるようになる
上記の3つの方法でも占いジプシーがやめられない方には、本当は直接お話したいです。
私自身、占い師ですから、私に相談したら「その占い師は力がない。信じてはいけない」と言われたと思っていただきたいですね。
貴女が占いジプシーを脱出する一助になれば幸いです。
紫聖