紫聖です。
今回は、「手相占い」とか「タロット占い」よりもさらに上位の分類である、命占、卜占、相占についてご説明したいと思います。
因果を読む手法、占い
そもそも占いとは何か、と言われれば、「物事の間の因果関係を読む手法」だと思います。
例えば、黒猫が横切った後に大きな事故に出会ったら、黒猫は不吉の象徴だと思いませんか。
物理的・現代科学的にはこの2つの事象の間に因果はまったく認められませんが、占いであれば何らかの因果を見出すでしょう。
そもそも、現代科学では科学の範疇に収まる未来しか読めないのです。(例えば気象とか)
ですから、科学の範疇では読めない因果を読もうという試みが、占いだと言えます。
占いの大分類-命、卜、相、山、医
実は、古代中国での「占い」というのは5種類もあり、五術と呼ばれていました。
それぞれ命、卜、相、山、医です。
このうち「山」は心身の健康法や養生法を指し、今ならば薬学やフィットネス、スポーツ科学のような範囲になるので占いからは除かれています。
一方、「医」はそのまま病気の原因や治療法のことであり、今でいう「医学」そのものなので、これも占いからは除外されます。
このように、山と医は現代では「科学」の範疇に入ってしまいました。
かくして、命、卜、相が現代の占いとして残っている、というわけですね。
占いではどうやって因果を読むか-命占、卜占、相占
占いとは因果を読む試みだと言いましたが、占いではどうやって因果を読もうとするのでしょうか。
それこそが、今回のテーマである占いの大分類であり、命、卜、相(命占、卜占、相占)です。
命占とは
それではまず、命占(めいせん)からいきましょうか。
命占というのは、人の生年月日(誕生日)から、その人の運命を占う方法です。
西洋の占いで言えば、まさに「西洋占星術」がそれにあたります。
あとは「数秘術(カバラ)」などもそうですね。
東洋の占いで言えば、「四柱推命」はまさに命占です。「命」の字まで入っていますしね。
後は「紫微斗数」や、インドの影響を受けた「宿曜占星術」、さらには日本で発展を遂げた「九星気学」などもここに入ります。
定義から言って当たり前なのですが、誕生日を聞かれたら「命占」だと考えればよいですね。
卜占とは
次に、卜占(ぼくせん)。
卜占は、偶然の中に神意を見出す手法です。個人的には一番好きですね。
西洋の占いで言えば、タロット占いやダウジングがここに入ります。
東洋の占いで言えば、古くは亀の甲羅のひび割れ具合で占ったのが卜占の初期になります。
東洋の占い師は伝統的に卜占に長けている人が多いですね。
私が最強の占いと思っている「易占」がここに入ります。
後は、「六壬神課(りくじんしんか)」とか「梅花心易(ばいかしんえき)」なども卜占です。
竹の棒をランダムに分ける、ランダムにカードを引く、コインを投げる、サイコロをふるなどの「ランダム性」が入ったら卜占だと思えばOKです。
相占とは
最後に、相占(そうせん)についてです。
相占は現代の感覚でも一番分かりやすい占いかもしれないです。
「相」というのは何らかの「かたち」のことなので、目に見える形で占うもののことですし、なにより「相」が入った占い名も多いです。
わかりやすいのが、「手相占い」と「人相占い」でしょう。
これは、東洋系も、西洋系もあります。
後は、東洋系の「風水」も環境全体を対象とした相占の一種だといえるでしょう。
その他の占い分類
命、卜、相の3つに分類できる、と言っておいてなんですが、かなり有名な占いでも「命占」でも「卜占」でも「相占」でもないものがあります。
一番大きなものは「姓名判断」でしょうか。
漢字の画数で占う東洋系のものと、アルファベットで占う西洋系のもの、両方があります。
あとは、「血液型占い」もそうです。
血液型占いも、命でも卜でも相でもありません。20世紀に出来た占いですから、当たり前といえば当たり前なのですが。
占い(命、卜、相)の組み合わせ方
占い師というのは、普通「得意分野」は持ちながらも、複数の占いが出来ます。
多くの場合、「命占」で個人としての大きな運命の流れを見たうえで、「卜占」により未来の細かな動きを見ていくことが多いですね。
ですので、本格的な占いをしたい場合には命占を一つ、卜占を一つ使える占い師に見てもらうことが最低条件かもしれません。
なお、手相や人相などの相占は「あなたはこんな人だ!」という大まかな運命が分かるタイプの占いですから、コミュニケーションには向いていますがアドバイスが出来るような占い結果が出ることは少ないです。
要は、「私の恋はうまく行きますか?」に対しては結婚線などの解釈でお茶を濁せても、「職場でいじめられているんですが、この原因は何であり、いつまで続きますか?対策はありますか?」というようなやや具体的な質問になると異様に答えづらいんですね。
なお、私が一番得意なのは卜占の「易占」であり、同じ東洋占いの命占である「四柱推命」と組み合わせて使うことが多いです。
以上、今回は占いの大分類である命占、卜占、相占について書いてきました。
参考になれば幸いです。
紫聖
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